マッチ戦を行うゲームではサイドデッキがあることが多い。
もちろんデュエマは一本勝負なのでサイドデッキはない。
ただ、サイドデッキを作りこむメリットは大きい。
デュエマにおけるサイドデッキ
端的にいうと調整パーツを抱え込むということである。
ただし、使えそうなパーツをただ単にかき集めれば良いという話ではない。キチンとサイドデッキとして仕上げる必要がある。
ほとんど使うことのないカードが入っててもダメだし、必要なカードが入っていないことがないようにする。
オリジナルのルールならトーナメントに持ち込めるのはメインの40枚だが、サイドデッキ(調整パーツ)もしっかりと吟味するべきである。
サイドデッキの作り込み度が、そのデッキの調整練度ということである。
複数のリストよりもひとつのサイドデッキ
同じデッキタイプを使い込んでるといくつものリストを作ることになる。
赤単速攻を耐えて逆転できるように組まれた赤単抜き調整の受け多めのリスト。
ハンデス相手にリソースを枯らさないようにドローカードを多く採用したリスト。
自分の動きを優先して突破力を上げたリスト。
相手の弱点を突くコントロール寄りのリスト。
今上げた4つのリストはまるでそれぞれが別のリストのように独立してしまっている。
またこのように対面やコンセプトによってリストを作り続けるのは際限がない。
サイドデッキはこれらの4つのリストを一つにまとめ上げることができる。
またこれらの中から二つの対面、コンセプトを両方見るリストを作ろうと思った時には同じサイドデッキを使って組むことができる。
ようはバランス、枚数調整だ。メインデッキの自由枠にサイドデッキのカードをそのトーナメントの目的、環境読みに合わせて当てはめていく。
一つのリストに決め打ってトーナメントをサーキットするよりも、厳選されたサイドデッキと共に環境の変遷、変化を感じながら毎回ジャストなリストでサーキットに挑戦する方が当然結果は良くなる。
デッキリストが点だとするならばサイドデッキは群である。優れた点をいくつか持っているよりも優れた群一つの方が対応できる幅は広い。
確定枠と自由枠
今までの記事で自分のリーサルターンを速く太く確実にするためのアタック(アグロ)枠と相手のリーサルターンを遅らせるための受けや妨害であるコントロール枠の話をした。
それとはまた別概念になる。
デッキへの貢献度が非常に高く、どのデッキ対面でも是非入れておきたいカードと枚数を確定枠とする。
相手によって必要なかったり、特定の対面にだけ非常に有効なカードを自由枠とする。
この自由枠の一応のスタメンとサイドデッキというなの控えを使って大会前に調整する。
自由枠と確定枠の見極めは難しい。個人的な印象は下手な人ほど確定枠に必要なカードが入ってない。上手い人ほど確定枠が少なく、スリムになっている。
確定枠を見極めることはデッキの本質を見極めることである。
40枚で見るか、サイドデッキ込みで見るか
40枚のリストでしかデッキを見てない人はデッキの拡張性や対応力に気がつかない。
サイドデッキ込みで見れば割と幅広いデッキに対処できることに気がつけば、考える力がもっとつく。
サイドデッキを持てば自然とデッキをこねくり回すようになる。
サイドデッキを持っていない人間はたった40枚のリストを触ってデッキをわかったような気になる。
そして絶望して、あるいはさらなる良いリストを求めて次のリストに飛びつくのだ。
これでは本当にリストが強いかどうかの本当の判断力も、それを図る物差しも育たない。
宝くじのようにランダムなリストを引いて行って気にいれば強いと錯覚し、気に入らなければ弱いと切り捨てる。ただの消費行動である。
練習会でこそサイド
サイドデッキごと練習会に持ち込んで枚数を増減しながら、何をどれくらい増やしたらこの対面には有効なのか、また減らしても大丈夫なのかを考える。
40枚にリストが固定されているのは頭が固くなっているだけ。
練習方法として。
ある対面が相手だとする。その対面に思いっきり勝てるようにガンメタ構築でサイドデッキから組んでみる。その次はギリギリ勝てるように不利にならないくらいの調整をする。この二つが分かれば構築でその対面への勝率を自分でコントロールできるようになる。
トーナメントの母数が多くてたくさん当たりそうな時は他の対面も見ながらガンメタ構築に寄せる。
まぁまぁいそうな時にはギリギリ不利にならないくらいのラインに調整する。
逆に全く当たらなさそうな時は気にせずに他の対面を優先して組む。
練習会にサイドデッキを持ち込まず40枚で練習している人はどうだろうか?その40枚で相手の40枚とプレイ中いかにミスしないかというプレイングのお勉強しか出来ていない。
得られる経験値が圧倒的に違う。
このようにサイドデッキは絶対に作るべきだ。そして練り込んで調整して、理解するべきだ。
サイドデッキを作り込むというコンセプトは以上。
それでは良いカードゲームライフを。